就活の面接に何度も落ちるのは、誰にとってもショックが大きいものです。中には、自分はどんなことをしてもダメで、社会にとって必要とされていないと感じる人もいるのではないでしょうか?または、面接に受かる人はどのような方法を取っているのか、自分とは何が違うのか疑問に思ってはいないでしょうか?
就活・転職活動をする人には、すぐに内定がもらえる人と、何社受けても内定を獲得することが出来ない人の2種類がいます。そして、今のあなたが何度面接に受けてもうまくいっていないようなら、早急に自分の弱点を補強する必要があります。
まずは、面接で落とされる人がどのような特徴を持った人なのかを確認し、自分と比べてみるところから始めてみましょう。そうして面接に不利とされる原因を取り除き、内定を獲得できる確率を上げていきます。このページでは、私が経験してきて感じた、面接で落とされる原因について説明しているのでしっかりと読んでいってください。
面接で落とされる6つの原因
面接で落とされる原因は無数に存在しますが、その中でも多くの求職者が陥りがちなミスを以下に6つピックアップしました。精神論的な部分もあるのですが、気持ちが面接モードでなければ、その雰囲気は相手に伝わってしまうものです。
人は嘘をついたりその場を取り繕うとすると、アイコンタクトや落ち着きがなくなり、冷静な判断が出来なくなります。こうした違和感が面接官に伝わってしまえば内定どころではありません。まずは1つずつ以下の項目を確認し、自分で面接を受かりにくくしていないか考えてみましょう。
1. 志望動機が不十分
面接官に落とされてしまう人は、他の求職者と比べて熱意の足りない志望動機を作っていることがあります。例えば、ホームページから拾ってきた経営理念を元に作成したり、他のライバル企業の面接でも代用できそうな内容のものです。
面接官は毎年様々な求職者の志望動機を聞いています。そして、どのような考えを持った人が、入社した後に活躍しているかもだいたい把握していると考えられます。そのため、取って付けたような志望動機は簡単に見破られてしまうのです。
また、志望動機を重要視している面接官も多いです。というのも、動機が弱いものだと、仕事をする上で困難にぶつかったり、思っていたことと違うことに遭遇した時にすぐに辞められてしまう可能性が高いからです。社員がすぐに退職してしまうことは、会社にとって時間とお金の無駄となるため、どうしても避けたいこと。逆に動機が強ければ、多少の困難も乗り越えていけるだけのモチベーションを持ち合わせていると判断できるので、比較的安心できますね。
ではいったいどんな志望動機なら面接官の心に響くのでしょうか?
それは、入社したらどんな仕事がしたいのかを具体的に伝える内容の志望動機です。作り方としては、企業のホームページから社長・社員・お客様の声を材料として集め、求められている人材をあぶり出した後に自分の強みを合せていく方法をおすすめしています。詳しくは『面接で使える!志望動機を絞り出すための多角的企業研究』にまとめているので参考にしてみてください。
最後に、志望動機というのは、ダイレクトに入社したい旨を面接官に伝えることができ、さらに自分をアピールすることが出来る最大の武器だと考えておいたほうが良いでしょう。
2. 勤めることに対する消極的な考え
会社に勤めることに対して、あなたはどう考えていますか?
- 「会社に勤めるのは誰にとっても当たり前なことだ」
- 「みんな正社員として働いているから、自分もそうする」
- 「調べてみたらあの会社は残業が多いみたいだから、面接は練習として受けよう」
- 「福利厚生がよくないという噂を聞いたからこの会社には入りたくない」
- 「休日が少ないのはごめんだ」
- 「給料が高く、安定した会社に入りたい」
- 「面接で残っているのはあと1社か…。もう持ち駒ないなぁ…」
もしも、上記のような考えを持っていたとしたら、勤めることに消極的だと言えますね。
会社で働くことについて本質を分かっていない人は、面接を受ける会社を選ぶ時に残業や福利厚生ばかりに目が行きがちです。そして、当然のように入社した会社が自分の人生を保証し、守ってくれるものだと勘違いをしているんです。
しかし、本来はそうではありません。社員の一員となったのなら、どんな仕事も自ら考え行動し、会社の利益に貢献して事業規模を大きくほどの積極的な姿勢が必要なのです。会社があなたを守るのではなく、あなたが会社を守るということ。また、それが自ずと自分を守ることにもつながってきます。
面接を受ける時は、受け身の姿勢ではいけません。自分が企業で何をし、どんな方向に動かしていきたいのかを積極的に考えておくことが大切です。
3. 「どうせ落ちる」と考えて覇気がない
就活・転職活動をしていて何度も面接等の選考に落ちていると、次第に気分が落ち込み、やる気もなくなってきます。そして、最終的には「どうせ落ちるから頑張っても意味がない」と考えるようになってしまいます。
これは確かにその通りで、私も立て続けに面接に落ちた時はとてもへこんだものです。特に最終面接で落とされた時は、それまでの苦労がすべて否定されたようで、さらに人格まで否定されたのではないかと感じて精神的なダメージは大きかったです。
しかし、考えてみてください。そのような状態で今後いくつ面接を受けたとしても、内定がもらえるはずがないですよね。身が入っていないマイナス思考の状態で面接をすると、不利な質問を受けた時に声が小さくなったり、うつむいたりして相手に自信がないことが伝わってしまうのです。
また、あなたにとってはどの面接も同じように思えるかもしれませんが、面接官からすると1人1人が未来の仲間になり得る人材なのです。そう考えると、すべての面接において真剣に、全力で取り組むべき。そして、面接官も全力でアピールしてくれる求職者を望んでいます。
「どうせ落ちる」なんてことは全く分からないことだし、落ちこむ必要はないのです。必ず必要としてくれる企業は現れます。そのため、結果が出るまでは決して諦めないでほしいと思っています。
4. 落ちた後に自分を客観的に分析しない
よく、「面接に落ちても気にするな」という言葉を聞きますが、それは現実から目を逸らし、怠けている人の決まり文句のように感じます。私が就活・転職活動をしていた時は、選考に落ちて全然気にしていなかった人など周りには1人もいませんでした。面接に落ちれば気にするべきだし、面接の質をよりよく改善していく必要があります。
ただ、改善するといっても面接では落ちた原因は知らされません。だからこそ自分で客観的に分析をするのです。例えば、面接で答えた内容の評価を他人に求めたり、鏡の前で笑顔(表情)を作ってみたり、です。インターネットを駆使して情報を集め、自分の面接方法と好まれる面接方法を比較することも有効です。
自分だけで考えてしまうとどうしても新たな視点で自分を客観視することは出来ません。なるべく第三者の意見を聞き、改善策を考えるようにしましょう。
5. 会社貢献より社会貢献のアピールになってしまっている
面接のアピールは、社会貢献よりも会社貢献でなければならないと思っています。なぜなら、すべての民間企業は営利目的だからです。この事実を忘れてはなりません。
面接官は、一番会社の利益に貢献してくれそうな求職者を採用したいと思うのは当たり前のことですし、また、利益に貢献してくれる人が結果として社会貢献にもつながると考えています。
社会貢献が第一ではないことを証明しているのが、ノルマ(売上目標)の存在。もし、企業の利益よりも社会貢献を一番に考えているのなら、ノルマ(売上目標)などないはずです。もちろん社会貢献も大事な要素ではありますが、会社は他に守るべきものを多く抱えていますよね。それは例えば、従業員の生活・将来や顧客へのサービス継続などなど。会社には、利益・成績をおろそかにしてはいけないこうした理由があるのです。
そのため、面接では自分がどれだけ活躍できて、企業の利益に貢献できる人材なのかをアピールするべきなのです。具体的な方法としては『就活の面接でかなり使える自己PRの具体的な作り方』に記している通り、いかに面接官に自分が働く姿をイメージさせられるかにかかっています。綿密に準備を行っていきましょう。
6. 見た目の印象が改善できていない
人は、見た目でその人の印象を決めてしまうことを知っているでしょうか?
【メラビアンの法則】
アメリカの心理学者/アルバート・メラビアンが提唱した概念。
人物の第一印象は初めて会った時の3~5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていると言う概念。
メラビアンが提唱する概念において、初対面の人物を認識する割合は、
- 「見た目/表情/しぐさ/視線等」の視覚情報が55%
- 「声の質/話す速さ/声の大きさ/口調等」の聴覚情報が38%
- 「言葉そのものの意味/話の内容等」の言語情報が7%
と言われている。
メラビアンの法則とは|コトバンク
あなたも初対面の人を見た目で判断した経験はあるはずです。これは、人間が五感の中でも特に視覚に頼っていることから起きてしまうことです。
そのため、面接の対策は回答を考えるだけではなく、入退室など立ち振る舞いも練習しておく必要があります。もしかしたら、何度も面接に落ちてしまう原因は姿勢や雰囲気にあるのかもしれません。
ただ、注意してほしいことは、見た目は自分の努力だけでは改善が難しいところです。例えば、以下のような話がありました。
【知り合いの話】
私の知り合いに、本屋のアルバイトをしていた人がいました。その人は、レジを担当していたのですが、あるお客さんにクレジットカードを返し忘れ、また、そのお客さんも受け取らなかったことに気付かず帰宅してしまいました。そこで、後で監視カメラの録画を見てクレジットカードの持ち主を特定しようと試みたのです。
この時、当然のことながら監視カメラには知り合いの姿が映っていたのですが、録画を通して自分がいかに猫背であったかを目の当たりにし、かなり驚いたと言っていたのです。
人には自分では気付かないような動作のクセがあったり、無意識のうちに姿勢を決めています。ちなみに私も人材紹介会社の専属アドバイザーに面接練習をしてもらった時に、「声が単調で表情に変化がないから人間味が感じられない」と指摘されました。
だからこそ、ジョブカフェやハローワーク、転職エージェント(専属アドバイザー有)、または親でもいいので頼り、模擬面接をして他人から自分がどう見えるかを知っておく必要があります。
まとめ
面接で落とされるのは誰にとっても辛いものです。就活・転職活動から逃げ出したくなることもあるし、正社員を諦めてしまいそうになることもあるでしょう。しかし、諦めない限り、可能性が途絶えることはありません。
ここまで面接で落とされやすい人の特徴を書いてきましたが、逆に言えば上記のことを意識して対策を行えば今より高評価を獲得できると思っています。
- 志望動機が不十分 ⇔ 熱意のある志望動機を作る
- 勤めることに対する消極的な考え ⇔ 会社に影響力を与える強気な考え
- 「どうせ落ちる」と考えて覇気がない ⇔ 1つ1つの面接に全力を注ぐ
- 落ちた後に自分を客観的に分析しない ⇔ 面接に落ちたら振り返り改善する
- 会社貢献より社会貢献のアピールになってしまっている ⇔ 会社に貢献している姿を面接官にイメージさせる
- 見た目の印象が改善できていない ⇔ 模擬面接をして第三者に評価してもらう
これから徹底的に面接の対策をしたいと思った人は、次に『基礎から習得!就活の面接対策5つのステップ』を読んでみましょう。このページでは面接をより強化したい人のために具体的な対策・方法を解説しています。事前にしっかりと準備を行い、どんな面接でも魅力的なアピールが出来るようになりましょう。