就職活動をするにあたって、面接の選考を順調に突破していくためには面接官の質問に的確に答えていく必要があります。そのため、面接官に問われるであろう質問を事前に予想し、おおまかな答えを作っておくことはとても重要なことですね。
しかし、そうは言っても「いったいどんな質問がよくされるのだろう?」「どんな風に答えればいいのだろう?」と疑問に思っている人は多いはず。特に、これまで就職活動をしてこなかった人や、圧倒的に面接の経験が少ない人はなおさらです。
そこで、このページでは私が実際に問われたことのある質問や、友人・転職サイトの専属アドバイザーから聞いた頻出の質問を、50個に絞って紹介していきます。同時に、それぞれの質問に対してどのようなことを答えれば良いのか、回答例や要点も説明していくので是非参考にしてみてください。この50個に答えられるようになれば、自分の軸も固まり、大抵の質問は冷静に対処できるようになっているはずです。
- 面接によく出る質問50選
- 企業との合致性
- 1. 「自己紹介をお願いします」
- 2. 「自己PRをお願いします」
- 3. 「あなたの強みや長所は何ですか?」
- 4. 「あなたの弱みや短所は何ですか?」
- 5. 「あなたは周りからどんな人だと言われていますか?」
- 6. 「今後のキャリアプランを教えてください」
- 7. 「受ける企業を選ぶ時の基準は何ですか?」
- 8. 「新卒時の就活では希望通りの企業に入社出来ましたか?」
- 9. 「最近気になったニュースは何ですか?」
- 10. 「最近はどんな本を読みましたか?また、どんな内容でしたか?」
- 11. 「将来の夢を教えてください」
- 12. 「これからどんな大人になりたいですか?」
- 13. 「あなたの尊敬する人は誰ですか?」
- 14. 「友達は多いほうですか?」
- 15. 「家族はあなたが当社を受けることをどう思ってますか?」
- 16. 「これからこの業界はどうなっていくと思いますか?」
- 17. 「親はどんな仕事をしていますか?」
- 18. 「休日はどのように過ごしていますか?」
- 意欲・熱意の強さ
- 19. 「志望動機を教えてください」
- 20. 「あなたにとって仕事とは何ですか?」
- 21. 「入社したらどんなことがしたいですか?」
- 22. 「当社以外に受けている企業はありますか?」
- 23. 「当社はどんな内容の仕事か知っていますか?」
- 24. 「仕事をする上で大切にしていることは何ですか?」
- 25. 「今のあなたの課題は何ですか?」
- 26. 「今後身に着けたいスキルは何かありますか?」
- 27. 「つまらない退屈な仕事をどうこなしていきますか?」
- 28. 「なぜ、経験を活かせる○○ではなく、この業界を志望しているのですか?」(未経験の他業種へ転職する場合)
- 29. 「結婚後も仕事を続けたいと思いますか?」(女性の場合)
- 30. 「最後に、何か質問はありますか?」
- 即戦力の証明
- ストレス耐性・忍耐力・問題解決能力
- 35. 「前職の退職理由を教えてください」
- 36. 「前職にはどんな不満を持っていましたか?」
- 37. 「この期間にブランクがあるのはどうしてですか?」
- 38. 「なぜ正社員ではなくアルバイトをしていたのですか?」
- 39. 「仕事は大変ですがやっていけますか?」
- 40. 「今までにした大きな失敗と、その対処法を教えてください」
- 41. 「あなたのストレス解消法は何ですか?」
- 42. 「もし嫌な上司がいたらどうしますか?」
- 43. 「今までで最も辛かった仕事は何ですか?」
- 44. 「希望していない部署へ異動を命じられた場合はどうしますか?」
- 45. 「なぜ転職回数が多いのですか?」
- 46. 「もし入社してやりたくない仕事だったらどうする?」
- 47. 「ハードワークになりますが大丈夫ですか?」(女性の場合)
- 条件
- まとめ
面接によく出る質問50選
頻出する質問50問は、おおまかに5つのグループに分けています。その理由は、面接官が聞き出したい回答の方向性を明確にするためです。このグループ分けについては下の記事で解説しているので、まだ読んでいないという人は確認しておくと良いでしょう。
企業との合致性
「企業との合致性」で問われていることは、企業とあなたの相性です。企業にいる社員たちにうまく溶け込んでいけるかや、考え方が企業の仕事の進め方にふさわしいかを見ているのです。それでは、ポイントを押さえながら回答を考えていきましょう。
1. 「自己紹介をお願いします」
自己紹介では、自分の名前や、最近どんなことをしていたかを簡潔にまとめて答えていきましょう。第二新卒であれば、前職でどんなことをしていたのか、既卒やフリーターならば最近の活動状況(資格の勉強やアルバイトについて 等)を話します。具体的な経験やスキルがあるとなお良いですね。もし何もしていない場合は何もしていなかった理由をまとめます。その後は今後の抱負を言い、「本日はよろしくお願い致します」で締めます。
回答例:
「○○ ○○(氏名)と申します。最近までは○○でアルバイトとして働いておりました。業務内容は主に○○と○○で、この仕事を通して※※の大切さなどを学ぶことが出来ました。今後は※※を踏まえ、御社で扱っている○○のサービスを世に広めることで、○○力を身に付けたいと思っております。本日はよろしくお願い致します」
2. 「自己PRをお願いします」
自己PRは、企業側が「欲しい!」と思ってもらえるような能力をアピールするのが基本です。そのためにも、企業研究は欠かせません。構成は結論(自分の利点)から始まり、その利点を証明するための具体的な根拠(数値を入れると納得されやすい)、企業でどのように活かしていきたいかを順に答えていきます。
回答例:
「私の強みは○○です。以前行っていたアルバイトでは、○○が苦手でした。しかしそれを改善しようと○○を○年間続けることで、結果的に○○を達成することが出来ました。この力は御社の○○で発揮していきたいと考えております」
3. 「あなたの強みや長所は何ですか?」
この質問は、基本的に自己PRと同じもので良いでしょう。私の場合は全く同じにしていました。その理由は、一貫性と強い印象付けです。他にも、別の回答を考える手間を省くという利点もあります。もしアピールしたいことがたくさんあったとしても、私はなるべく少なく絞ることをおすすめします。アピールポイントがたくさんあるよりも、1つのほうが面接官に覚えてもらえやすいんです。
例えば、
「鳥取県には立派な鳥取砂丘がある。境港市には水木しげるロードがある。岩美町には遊覧船で楽しめる浦富海岸がある。三朝町には恋愛成就のパワースポットである恋谷橋がある」
と、いくつも観光地を言うより、
「鳥取県には立派な鳥取砂丘がある。これは東西に16kmもの広さがある日本最大級の砂丘で、自然の風で作られる砂の模様は芸術的。この砂丘の近くには砂の美術館があり、世界中の芸術家が砂の彫刻を展示している」
と、一番アピールしたいことを詳細に言ったほうが強く印象に残るはずです。
回答例は、上の『自己PRをお願いします』で書いたものを参考にしてください。
4. 「あなたの弱みや短所は何ですか?」
これは答えづらい質問の1つだと思います。ただ、短所のない人間などこの世に存在していないので、臆することはありません。考えるコツとしてはなりたい自分を想像することです。なりたい自分になるためには、いったい何が足りていないのか?その部分を短所として挙げ、さらに改善するためにどんなことを心掛けているのかを具体的に示します。
回答例:
「私の短所は、人の意見に流されて、自分の意見を押し通すことが出来ない点です。そのため、最近は何か意見を求めらる前に自分の考えをしっかりと作り、発言するように心掛けています」
5. 「あなたは周りからどんな人だと言われていますか?」
この質問は、長所・短所を問う質問と似ています。あなたが自分のことを客観視できているかを確かめているのです。答え方としては、ただ単に「こう言われています」ではなく、自分がどんなことをしているからそう言われているのかを考えると良いですね。
回答例:
「私が○○に所属していた時は周りからよく○○と言われていました。そう言われていた理由は私が○○を心掛けていたからだと思います。しかし、※※とも言われることがあったので、今では※※するように注意しています」
6. 「今後のキャリアプランを教えてください」
面接官はキャリアプランを聞くことによって、あなたが目的意識を持って入社を志望しているのかを判断します。また、そのキャリアプランは入社してから実現できるものなのかも確かめています。もし実現不可能なキャリアプランを持っているようなら今後退職してしまう可能性があるので、他社を勧めるでしょう。企業研究をよく行い、必要となる人物像を描けるかが重要になってきます。3年、5年、10年のスパンで人物像を考えておくと良いでしょう。
回答例:
「3年までは私の○○を活かして御社の○○の仕事をしっかりと身に付けたいと思っています。また、5年目には部下を育てながらも御社が現在取り組んでいる○○の事業にも携わりたいと考えております。さらに、10年後にはそれまでに培うであろう○○力を活かし、○○のような事業にもチャレンジして、御社を○○な方面でもさらに成長させていきたいと思っております」
7. 「受ける企業を選ぶ時の基準は何ですか?」
わざわざ基準を聞く理由は、求職者の一貫性を見るためです。面接官は、これまでに答えてきたことと矛盾はないか、その基準は当社に当てはまっているか、を確認しています。答え方としては、自分の強みと企業が合致する要素を伝えると相手は納得しやすいでしょう。また、第二新卒であれば「前職でこれが出来なかったので、転職してこんなことがしたい」と伝えると具体的で良いです。
回答例:
「私は企業を通して○○を実現したいと思っています。そのため、私の○○という強みが発揮できる※※のようなサービスを展開している企業を中心に受けております。」
8. 「新卒時の就活では希望通りの企業に入社出来ましたか?」
第二新卒者に問われる可能性がある質問です。この質問は、求職者が今転職活動をしている理由を遠回しに聞いています。答えることとしては、前職で実現できなかったことを挙げ、それをこれからの転職で実現させたい旨を伝えましょう。
回答例:
「希望通りに入社できたと思っていましたが、実際は○○などの点で不満を持っていました。そのため、今後は○○が実現できるような企業で働きたいと思っております」
9. 「最近気になったニュースは何ですか?」
この質問を聞く理由は、あなたが積極的に情報を収集できる人か、情報を理解できているかを確かめたいからです。もしこれといってニュースに関心がない人は、入社してから受け身で仕事をする可能性があります。また、答える時は気になるニュースを答えた後にどう思ったかも伝えましょう。ちなみに、答えるニュースについては企業に関する経済のものが好ましいです。
回答例:
「最近気になっているニュースは○○です。特に○○の部分に興味を持ちました。これについては○○と言われていましたが、私は○○の方法もあるのではないかと思いました」
10. 「最近はどんな本を読みましたか?また、どんな内容でしたか?」
本をたくさん読む人というのは、本から何かを吸収し、自分を向上させたいと考えている人が多い印象です。だからこそ、本を読んでいるかどうかを1つの評価対象としているのです。この質問は私が転職活動をしていた時にも1度聞かれたので、用意しておいて損はないと思います。答える際は必ず、本を通して学んだことを伝えましょう。
回答例:
私が最近読んだ本は「日本男児」です。これはプロサッカー選手である長友佑都さんの自叙伝ですが、ヘルニアを患ったにも関わらず筋力トレーニングなどを続けて、プロサッカー選手の夢を叶えたところには感動しました」
11. 「将来の夢を教えてください」
この質問は、あなたの人間性を見ています。基本的に正しい答えというものはありませんが、現実味がないものや企業にとって不利になりそうなものは好ましくありません。例えば、将来的に独立を考えているような人は今後退職してしまう恐れがあるので好まれないですね。答える方向性としては、仕事を通して実現できる事を夢として語ると受け入れられやすいです。
回答例:
「私は将来的に、社会に○○といった意識を普及していきたいと思っています。そのためにも御社の○○のような仕事を通して、○○に力を入れていきたいです」
12. 「これからどんな大人になりたいですか?」
この質問はプライベートのものではなく、仕事をする社会人としてどんな大人になりたいかを聞いています。そのため、基本的には、上の「11.将来の夢を教えてください」と同じものを答えれば良いでしょう。
回答例:
「私は将来的に、社会に○○といった意識を普及していけるような大人になりたいと思っています。そのためにも御社の○○のような仕事を通して、○○に力を入れていきたいです」
13. 「あなたの尊敬する人は誰ですか?」
これは、あなたがどんな思考・感性を持っているのかを問うています。実際に尊敬している人がいればそんなに難しくはない質問です。答え方としては尊敬する人物と、尊敬している理由を述べていきましょう。過激な考えや、幼稚すぎるものは避け、向上心を感じさせるものを選ぶとなお良いです。
回答例:
「私が尊敬する人はサッカー選手の長友佑都です。その理由は、ヘルニアを患いながらも諦めずに筋トレを行い、活躍するトップ選手に登り詰めたからです。困難にぶつかっても出来ることを最大限行い、夢を実現させたところに感動しました」
14. 「友達は多いほうですか?」
これはあなたが他人とコミュニケーションを取ることが出来るのか確かめるために行う質問です。無論、「多い」と答えたほうが印象は良くなります。答えた後は、友達としっかり人間関係を構築していることを証明するようなエピソードを話しましょう。
回答例:
「友達は多いほうだと思います。私には高校生の時に知り合った部活仲間がいるのですが、今でも休暇が合えば屋久島に旅行に行ったり、富士山に登山をしに行ったりします」
15. 「家族はあなたが当社を受けることをどう思ってますか?」
この質問は、内定辞退を未然に防ぐために行います。もし家族から反対されている人に内定を出してしまったら、後々になって内定を断られてしまう可能性がありますから。そのため、「家族は応援してくれています」と答えるのが基本です。
16. 「これからこの業界はどうなっていくと思いますか?」
移り変わりの激しい業界の場合に聞かれる可能性が高い質問です。これに答えられない場合、本気で入社を考えていないと思われたり、入社後に企業と同じ問題意識を持って仕事をしてくれないと判断されます。答え方としては、最近見聞きしたニュース・実際にあるデータを基に、将来の展望を伝えましょう。事実に基づいた根拠を背景に答えることが出来れば上出来です。
回答例:
「この業界は2020年の東京オリンピックに向けて、仕事の量が増えていくと思われます。現に○○といったデータを見たことがあります。ただ、東京オリンピック後には○○の仕事は減っていくと専門家が言っていました。そのため、今後は○○と同時並行で○○などの実績も伸ばしていき、リスクヘッジをしていくことが大切だと思っております」
17. 「親はどんな仕事をしていますか?」
こうした質問をする理由は、企業の利益のためだと考えられます。もし求職者の親が企業と関係のある場合、あなたを情報源とする可能性があります。また、親がライバル社に勤めている場合は情報が漏れないよう、採用を見送ることがあります。この辺りは、今後の自分のためにも正直に話したほうが良いでしょう。
18. 「休日はどのように過ごしていますか?」
この質問はあなたの人間性を見ています。休日にしていることが一般的に考えて社会から逸脱しているようなことであるとNGですね。ただ、基本的にはどんなことを話しても良いでしょう。この時、面接官からさらに突っ込まれることもあるので、可能なら本当の趣味を言ったほうが困りません。
回答例:
「休日は地元の友達と飲み会をしたり、暇があればジョギングや○○のスポーツをして気分転換しています」
意欲・熱意の強さ
意欲や熱意があるかどうかで、企業に貢献してくれる人材かどうかを確かめています。もし意欲が感じられなければ、入社させてから現社員のモチベーションを下げてしまいかねません。話の内容はもちろん大切ですが、ハキハキと答えているか、などの見た目も重要になってきます。
19. 「志望動機を教えてください」
これは定番の質問ですね。ほぼ必ず聞かれると思います。答える内容としては、ピンポイントで「この企業だから志望している!」ということを伝えるのが理想です。そのためには、他社との違い・事業の理解・自分をどう活かしたいか、を分かっていなければなりません。志望動機の詳しい作り方は下の記事を参考にしてみましょう。
回答例:
「私は以前○○に携わっておりました。そのため、将来的には○○といったことをしたいと考えています。そこで、業界の中でも○○をしている御社を通して、○○に貢献していきたいと思っております。また、自分の○○という強みを活かし、○○に力を入れていきたいとも思っていますので、御社を志望致しました」
20. 「あなたにとって仕事とは何ですか?」
この質問は、あなたが企業に貢献してくれるかどうかの目安が分かります。仕事の捉え方は大きく2つの種類に分けることが出来ます。1つは、「社会への貢献」「自己実現」などのポジティブな捉え方。もう1つは「生活のため」「お金のため」などのネガティブな捉え方です。ネガティブに答える人は、必要最低限の仕事しかしないため企業の発展は望めません。そのため、仕事をポジティブに捉えている人のほうが圧倒的に好まれるのです。
回答例:
「私にとって仕事とは、人々の生活を向上させるものだと思っています。仕事をすることによって、世の中は便利になりますし、現に御社の○○のサービスは○○や○○で働く人の負担を減らしています。そのため、私は○○の仕事をすることで御社に貢献すると同時に、社会にも貢献していきたいです」
21. 「入社したらどんなことがしたいですか?」
具体的にどんなキャリアプランを考えているのか、企業のことについてしっかり勉強してきているかを見ています。基本的には「6. 今後のキャリアプランを教えてください」や「19. 志望動機を教えてください」と答える内容は同じなので、それを組み合わせて答えると良いでしょう。
22. 「当社以外に受けている企業はありますか?」
この質問をする真意は、当社の志望順位を知るところにあります。要するに「当社は第一志望ですか?」と聞いているのです。そのため、答える際は最後に第一志望であることをアピールするのが定説です。また、どこの企業を受けているのか聞かれた場合は、自分の軸に共通した企業を答えることで一貫性を持たせると良いです。
回答例:
「他にも○○に関連のある企業をいくつか受けております。しかし、その中でも御社の○○のような仕事には魅力を感じていますので、御社を第一志望とさせて頂いております」
23. 「当社はどんな内容の仕事か知っていますか?」
これは企業研究が出来ていれば答えられる質問ですね。実際に行われている事業の他に、その事業を通して具体的にどんなことを達成しているのかを答えられると良いでしょう。
回答例:
「一般的には○○のような仕事をしていると思っておりますが、他にも○○の事業では○○へ行き、○○に貢献していると理解しています。また、過去には○○のような功績を残していることも知っています」
24. 「仕事をする上で大切にしていることは何ですか?」
これはあなたの仕事に対する姿勢を確かめようとしているのです。この大切にする事柄が、積極的に仕事をしようとするものか、部署に必要なものかを知ろうとしています。答え方としては、過去にしてきた仕事やアルバイト経験から学んだことを話すと説得力が増します。
回答例:
「私が仕事をする時は、○○を大切にしています。以前していた仕事では※※をしていたので、○○を意識することは必要不可欠でした。そのため、今後の仕事に対してもこの経験を活かし、○○を大切にしていきたいと思っています」
25. 「今のあなたの課題は何ですか?」
この質問で面接官は、あなたが自分を客観視できているか、弱点克服のために行動を起こしているかを見ています。人には何かしらの欠点・課題があるものですが、それが分かっていない人には成長が見込めません。そのため、課題を示した上で、具体的にどんな改善策をしているかを答えるのがベストです。「4. あなたの弱みや短所は何ですか?」を参考に考えると一貫性が出ると思います。
回答例:
「私の課題は人の意見に流されてしまうところだと思っています。そのため、今では他人の意見を聞く前に自分の意見を固め、発言するように心掛けています。仕事をする上では様々な意見が作業効率などの改善に役立つと思っていますので、今後も継続していきたいです」
26. 「今後身に着けたいスキルは何かありますか?」
これも、「4. あなたの弱みや短所は何ですか?」や「25. 今のあなたの課題は何ですか?」に関連させると考えやすいと思います。弱み・課題から自分に欠如している能力を探し出し、答えるのです。コツとしては、弱み・課題を克服した先にあるスキルを見つけられると良いでしょう。
回答例:
「今後はリーダーシップのスキルを付けたいと思っています。そのためにも、自信を持って発言できるように弱点を改善していきたいです。他にも、色々なデータや経験に基づいた説得力のある発言ができるよう視野を広くして仕事に取り組みたいと考えております」
27. 「つまらない退屈な仕事をどうこなしていきますか?」
誰しもつまらない仕事はしたくないと考えるものですが、ほとんどの仕事には退屈な業務も含まれています。そして、そのような部分をどうこなせるかで仕事の速さは変わってくるでしょう。過去の行動を踏まえ、退屈な物事への取り組み方・姿勢を示すと相手は納得してくれます。
回答例:
「つまらない仕事に対しては、その仕事内容が持つ意味を考えながらこなしていきます。私が以前していたアルバイトでは、○○という退屈な業務がありました。しかし実はこれは○○において最も重要な役割を果たします。このように作業に意味を見いだすことが出来ると、モチベーションは上がりますし、単に退屈だと感じにくくもなります。今後つまらない仕事をすることになっても、その仕事が持つ延長線上の役割を意識しながらこなしていきたいです」
28. 「なぜ、経験を活かせる○○ではなく、この業界を志望しているのですか?」(未経験の他業種へ転職する場合)
これは、未経験の業種を志望している時に問われやすい質問です。一見難しい質問のように見えますが、「7. 受ける企業を選ぶ時の基準は何ですか?」がはっきりしていればそれに沿って考えれば良いだけ。自分の中にある基準・軸をより叶えられる企業に転職したいと思うのは当然のことですから、そこをアピールしていきましょう。
回答例:
「私は仕事を通して○○をしたいと思っています。しかし、前職では※※ということがあり、十分に○○を実現することは出来ませんでした。そこで、御社の△△のようにより○○を活かせる仕事をしてみたいと思うようになりました。だからこそ○○業界を志望しています」
29. 「結婚後も仕事を続けたいと思いますか?」(女性の場合)
これは女性の求職者がよく聞かれる質問ですね。この時に自信を持って続ける旨を伝えられなければ、短期間で辞めてしまう可能性があると思われて、採用されにくくなります。そのため、具体的なキャリアプランを語ることで説得力を強める必要があります。答え方としては、目指すこと・キャリアプランを踏まえることが出来れば上出来です。「6. 今後のキャリアプランを教えてください」や「19. 志望動機を教えてください」を参考に考えてみましょう。
回答例:
「続けたいと思っています。私は仕事を通して○○をしたいと考えていますし、将来的には○○にもチャレンジしたいと思っています。結婚後は家事など大変なことは増えると思いますが、そこは結婚した人と協力出来れば乗り越えられると思っています」
30. 「最後に、何か質問はありますか?」
これはすべての質問が終了した時に投げかけられる質問です。大抵の求職者は最低でも1つは質問をするため、「特にありません」と言うのはおすすめしませんね。また、質問する内容によっては評価を落としかねないので、注意をする必要はあります。詳しくは下の記事で紹介しているので参考にしてみましょう。
即戦力の証明
面接でいくら「出来ます!」と言っても、証拠がなければ面接官は簡単には信じてくれません。また、面接官は手っ取り早く求職者の能力を知ろうと、過去の実績を質問してきます。もし達成した事柄が過去にあればここで大きくアピールするべきです。逆にアピール出来るような実績がなかったとしても、行っていた活動から学んだことを具体的に話す必要があります。
31. 「今までの職歴・経歴を教えてください」
この質問では、あなたが過去に何を学び、何を達成してきたかを聞いています。ただ答える内容は、志望する企業の業務に役立つものでありたいですね。そのためにも企業研究をして、企業が求めている人物像を把握しておく必要があります。
回答例:
「私は前職で○○に携わり、この経験を通して○○力を身に付けることが出来たと思っています。他にも○○を学び、そこでは○○の大切さを知ることが出来ました」
32. 「前職での成功体験は何ですか?」
この質問では、前職で具体的にしたことと、その行動を通しての成功をセットで答えることが望ましいです。また、たとえ前職で大したことを達成できていなかったとしても、些細な成功体験を絞り出して学んだことを答えるべきです。答えられなければ、何も達成できない無力な人間だと判断されてしまう恐れがあります。
回答例:
「前職では○○の業務をしていましたが、○○を心掛けることで○○を達成することが出来ました。この経験で学んだことは、今後も大切にしていきたいと思っています」
33. 「当社があなたを採用するメリットを教えてください」
この質問を聞くということは、あなたがどんな分野で即戦力となるのかを確かめたいのです。しっかりと根拠・過去の実績を示してメリットを伝えていきましょう。答え方は、まずメリットを最初に提示して、「31. 今までの職歴・経歴を教えてください」や「32. 前職での成功体験は何ですか?」に書いてある過去の実績を答えると良いでしょう。
34. 「英語は出来ますか?」
最近はどの企業もグローバル化し、事業規模を拡大しようと試みています。もし企業が海外事業を行っていたり、視野に入れているようなら比較的頻繁に聞かれる質問です。私も何度か質問されたことがあります。一般的にはTOEICが800点以上であれば評価されやすいようです。ただ、特に英語のスキルがなければ正直に「ありません」「英文が読める程度です」「学校で学んだレベルです」などと答えれば良いでしょう。
ストレス耐性・忍耐力・問題解決能力
いくらやる気や能力があっても、打たれ弱かったり、ストレスに弱ければすぐに退職してしまう恐れがあります。そのため、面接官は求職者のストレス耐性を試したり、確認する質問を投げかけることがよくあるのです。しっかり対策しておきましょう。
35. 「前職の退職理由を教えてください」
第二新卒など前職がある人はよく聞かれる質問。「上司が○○な人で…」などの人間関係や企業・職場の悪口に聞こえる答えは控えておくべきでしょう。言うにしてもやんわりと伝えたほうが良いと思います。なぜなら、マイナスなこと・消極的なことは聞いていて不愉快になるからです。「6. 今後のキャリアプランを教えてください」や「19. 志望動機を教えてください」で答えている前向きな事柄を参考に答えていきましょう。
回答例:
私は将来的に○○をしたいと思っておりますが、前職では○○に関する仕事が多く、また、先輩たちを見ても業務内容は○○に絞られていました。そのため、御社のような○○をしている事業に携わり、○○のようなことをしたいと考えたので、前職は退職致しました。
36. 「前職にはどんな不満を持っていましたか?」
この質問は上の「35. 前職の退職理由を教えてください」に沿ったもので良いです。答え方は、前職で出来なかったことを挙げ、今後はそれを実現したい旨を伝えるのです。
37. 「この期間にブランクがあるのはどうしてですか?」
既卒・フリーター・ニートなどは、正社員として働いていなかった期間について聞かれることがあります。ポイントは、何か目指していたり目的があって働いていなかったのか、特に理由なく働きたくなかったから働いていなかったのか、のどちらなのか?です。
前者ならば容易に答えられるでしょうが、後者なら何があなたを就職活動に駆り立てたのかきっかけを伝えるべきです。
回答例:
「私がこの期間に働いていなかったのは、自分が何のために仕事をするのか意味を見いだせなかったからです。しかし、以前ニュースで○○ような仕事が○○に貢献しているのを知り、○○について興味を持つようになりました。それから○○について勉強していくにつれ、○○ということを知りました。こうした経験が、○○が出来る仕事を志すきっかけとなりました」
38. 「なぜ正社員ではなくアルバイトをしていたのですか?」
上の「37. この期間にブランクがあるのはどうしてですか?」で書いたように、どのような理由でアルバイトをしていたのかを考えてみるんです。さらに、どのようなことがきっかけで正社員を目指すことにしたのかも併せて答えていきましょう。
39. 「仕事は大変ですがやっていけますか?」
この質問はストレス耐性・忍耐力があるかを見ています。よく質問されるものですね。「仕事は大変ですがやっていけますか?」以外にも「体育会系だけど大丈夫?」や「取引先から結構怒られるけど平気?」などと聞かれることも多いです。答え方としては、大丈夫な旨を伝えた上で、どうして大丈夫なのか、仕事への姿勢や過去の体験談を交えて答えていくとバッチリです。
回答例:
「確かに仕事をしていれば大変なこともあるかもしれませんが、その分自分が成長できるチャンスでもあると思っているので、やりがいを見つけながら乗り越えていきたいです」
40. 「今までにした大きな失敗と、その対処法を教えてください」
これは何もあなたの失敗を聞いて「この人はこんな失敗をするんだ」ということを知りたいわけではありません。失敗をどう改善し、この経験を今後どのように活かしていきたいのかを知りたいのです。誰にでも失敗はありますが、誰しも改善の努力をするとは限りませんから。回答の仕方としては、失敗談と、具体的にどのような対処法をしたのか、結果どうなったかを簡潔に伝えるようにしましょう。
回答例:
「私は以前○○をしてしまったことがあります。この時は○○の結果に終わり、先輩からは怒られてしまったのですが、その経験を活かして○○を心掛け、注意するようになりました。その結果、○○することは無くなり、先輩からも「○○になったね」と言ってもらえました」
41. 「あなたのストレス解消法は何ですか?」
人によって、ストレス解消法を持っている人もいれば、うまく発散することが出来ずに溜め込んでしまう人もいます。仕事はストレスがかかるものも多いので、もちろんストレス解消法を持っている人のほうが好ましいですよね。ここでは具体的な発散方法を面接官に提示してあげましょう。
回答例:
「私はジョギングや筋トレをすることでストレス発散をしています。ヘトヘトになるまで運動をすることで清々しい気分になりますし、頭の中がスッキリします」
42. 「もし嫌な上司がいたらどうしますか?」
仕事をする上で人間関係は切っても切り離せない事柄です。時に嫌な上司と一緒に仕事をすることもあるでしょう。そんな時にうまくやっていけるかどうかは、仕事を遂行する上で重要なスキルです。一番大切なスキルと言っても過言ではないとも思っています。答えることとしては、嫌な上司ともやっていける自信と、どんなことを心掛けるか、です。
回答例:
「大丈夫です。上司の発言は経験があるからこそのものだと思うので、しっかりと耳を傾けて、自分の糧にしていきたいと思っています」
43. 「今までで最も辛かった仕事は何ですか?」
この質問は基本的に上の「40. 今までにした大きな失敗と、その対処法を教えてください」に通じるものがありますね。答えることは、具体的に辛かった仕事と、どう克服したのか、を簡潔に。
44. 「希望していない部署へ異動を命じられた場合はどうしますか?」
仕事は必ずしも希望通りのものをやらせてもらえるとは限りません。特に中小企業は仕事の内容が部署を超えて行われたり、成績・能力によっては部署の異動が行われる可能性もあります。この時の大事なスタンスとしては、自分の軸を大切にしつつも臨機応変に対応できると示せることです。
回答例:
「部署が変わった場合でも、私が目指す○○について関われることには変わりはないと思っているので大丈夫です。また、色々な部署に携われるということは、その分スキルアップにもつながると考えているので、前向きに考えたいと思っています」
45. 「なぜ転職回数が多いのですか?」
答えるのが難しい質問の1つ。転職が多かったり、短期間で企業を退職している場合、自分のどこに原因があったのかを整理しておく必要があります。自分のどういった考えがそうしたのか、どんな点が足りなかったのか反省を踏まえ、相手に伝えることが大切です。また、いくつもの転職を繰り返した中での気付きを盛り込むとさらに良いでしょう。
回答例:
「転職回数が多い理由は、私が本気でやりたいと思っていた方向性が定まっておらず、中途半端に自分の道を決めていたことが原因でした。ただ、転職を繰り返す中で、自分は○○に情熱を燃やせることや、※※が苦手だということに気付くことが出来ました。そのため、これからは特に○○に力を注いでいきたいと考えております」
46. 「もし入社してやりたくない仕事だったらどうする?」
やりたくない仕事、つまらない仕事というのはどこの会社にも付きものだと思います。しかし、この時に投げ出すのではなく、どのようにこなしていくのかが大事になってきます。ただ単に「やります」ではなく、なぜ出来るのか、取り組む姿勢をしっかりと示すことが重要です。
回答例:
「仕事には、楽しいと思えるものもあれば、逆に退屈でやりたいくないと思うものもあると思います。しかし、やりたくない業務は仕事をする上で基礎になるものだと思っています。例えば、スポーツでも基礎練習は退屈に感じることがありますが、基礎固めが出来てこそスピードアップや周囲との連携が可能になります。そのため、やりたくない仕事は基礎固めだと思ってこなしていきたいです」
47. 「ハードワークになりますが大丈夫ですか?」(女性の場合)
体力が必要となる職場の場合、女性はこの質問を問われることがあります。ただ「大丈夫」と言うのではなく、体力があると証明できる過去の経験があると説得力が出てきますね。
回答例:
「大丈夫です。私は学生時代、○○のスポーツを○年間続けており、体力にはそれなりに自信があります」
条件
条件に関する質問は、あなたの職場環境や生活スタイルに関わってくるものです。正確に答えられるところは正確に答え、その他は自分が妥協できる点と絶対に譲れない点を自分の中で明確にして答えていきましょう。
48. 「内定を出したらいつから入社可能ですか?」
実際に内定を出すことになれば企業側は色々と準備をする必要が出てきます。もしあなたが現在在職中であれば、仕事の引き継ぎなどをする必要があるため、すぐに転職とは行かないでしょう。そのため、どの程度の期間を考慮してほしいか明確に伝える必要があります。
49. 「転勤は大丈夫ですか?/勤務地に希望はありますか?」
企業の方針として、転勤を推奨しているところは存在します。転職を通して様々な経験を積ませ、スキルを向上させようと考えているのです。もし転勤が嫌だとしても、その企業に入りたい場合ははっきり「転勤は嫌です」とは答えないほうがいいでしょう。
回答例:
「出来れば東京で働きたい気持ちもありますが、転勤には様々な経験が出来るというメリットもあると考えていますので、前向きに検討していきたいです」
50. 「残業や休日出勤についてどう思いますか?」
残業をすることで給料を多くもらいたいと考える人も中にはいるでしょうが、プライベート重視の生活を目指している人も当然のことながらいるはず。しかし、この質問をするということは、企業から残業や休日出勤を求められることがあると言っているようなものです。そのため、バランスよく答えていきます。具体的には、残業や休日出勤がやむを得ない場合は行うが、仕事の効率を考えてなるべく少なくしていくスタンスを取るといいでしょう。
回答例:
「仕事を決められた期限内に終わらせることは最優先に考えたいので、残業や休日出勤は出来ます。しかし、残業・休日出勤ありきで仕事を進めていくと効率を考えなくなってしまう恐れもあるため、基本的には少なくしていく方向で仕事をこなしていきたいです」
まとめ
面接の対策は難しいように思えますが、面接官が聞き出そうとしている本質は5つのグループに分けることが出来ます。
それが、
- 企業との合致性
- 意欲・熱意の強さ
- 即戦力の証明
- ストレス耐性・忍耐力・問題解決能力
- 条件
です。
ただ、このページにまとめた質問の中には、答える内容が他の質問とほぼ同じものもあったと思います。その理由は、求職者から聞き出したい本質が同じだからです。就職活動をする人が面接対策をする上で大切なことは、いくつもの面接の質問の答えを考えていく中で、自分の軸を見つけること。そうすることでどんな質問にも答えることが出来るようになり、一貫性も出てきます。
最初は大変かもしれませんが、質問の回答を考えて続けていると徐々に自分が何者なのか頭の中が整理され、面接も通りやすくなるでしょう。地道な作業となりますが、根気よく自分と向き合っていきましょう。