今までは友達と普通に会って遊んでいたのに、無職になった途端に友達と会いたくなくなったり、会いづらくなることがあります。
私は新卒で公務員に就職したにも関わらず、約4ヶ月で退職し、無職になりました。その後はアルバイトを経て第二新卒として転職活動を始めましたが、無職だった期間は気分が落ち込んでおり、とても友達と会おうとは思えませんでした。
ではなぜ、無職になった途端に友達と会いたくなくなるのでしょうか?どうして遊びに誘ってくれるのに、その誘いを断ってしまったのでしょうか?考えていきたいと思います。
無職だった私が友達と会いたくなかった理由
充実した生活を送る友達を見ていると自分が悲しくなる
まず、正社員として真っ当な生活をしている友達を見ることで、無職の自分が情けなく、悲しく思えてしまうことが挙げられます。
たとえ楽しくお酒を飲んでいたとしても、有名な会社で働いていて特に悩みもなさそうな友人の笑顔を見るだけで、すぐに自分の立場と比較してしまい、心の底から笑えなくなってしまうのです。
友達が仕事の話をすれば、仕事をしていない自分を悲観し、ボーナスの話をされた時には会話にすら入れず、自分のダメさ加減が身に染みました。
劣等感もあるでしょうし、悲惨な状況の自分をさらすことで、友達からどんなふうに思われているのか恐くなります。自分のことがみすぼらしくも感じます。無職は何も誇れることがないので、プライドが高い人は精神的に疲弊します。
「今何やってるの?」
こんな何気ない言葉でさえ傷付きます。慰めの言葉も、自分が惨めになるだけなので聞きたくありません。
それだけ無職とは辛いものです。
お金を使う余裕がない
無職であれば、当然のことながら稼ぎがありません。友達と遊べば食事、交通費など、様々なところで出費があり、預金は減っていくだけ。
収入がない分、お金はなるべく使いたくないと思うのですが、それ以上に仕事をしている友達と同じようにお金を使うことに抵抗があるのです。
「無職のくせになに金使ってんだよ」と。
「こんなふうにお金を使ってていいのか」と罪悪感にも似た感情が出てきます。物理的にも精神的にもお金を使う余裕がないのです。
また、友人が「収入ないんだからおごるよ」と言ってくれる場合もあります。気を使ってくれているのでしょうが、これは自分が下に見られているような気がして傷付きます。お金すら出せない状況で遊んでいる自分という存在を否定したくなります。
無職が友達と会わないとどうなるか?
無職だからという理由で友達の誘いを断り続けているとどうなるでしょうか?
友人なら、多少は「仕事が見つからないから遊びづらいんだ」と分かってくれているはずです。しかし、すべての誘いに断り続ければ、誘うほうとしても残念に思いますし、気を使ってもう誘うことすらしてくれなくなるかもしれません。
すると、無職はただでさえ非行動的になっているのに、さらに外に出る機会が減って自宅に引きこもるようになってしまいます。
そして、かけがえのない友達を永遠に失ってしまうことにもなり兼ねません。
自分の殻に閉じこもるようになって、気分転換することもなく、毎日落ち込みながら過ごすことになります。
無職だった私が友達と遊んだタイミングと理由
私が何の収入もなく無職だった頃、頻繁にではないですが友達と遊んだことがありました。以下では、どうして遊ぶ気になったのか?どんなタイミングで遊ぶ決心をしたのか?を書いていきます。
居酒屋に誘われ無職の自分をさらした
友達とは、何かあればみんなで集まって近況報告をするような間柄でした。浪人をして大学を受けて受かった友人がいれば祝いますし、誰かが就職先を決めた時にも集まりました。
ただ、私が公務員を辞めた時はわざわざ友人に「公務員辞めた」なんてことは言いませんでした。隠していました。しかしそんなある日、友人から「久しぶりに呑もう」と誘いがかかったのです。
最初は断ろうと思っていましたが、隠し続けるのも心苦しかったので、会うことに。その際、私が仕事を辞めたことを告白しましたが、やはり「マジか!何で辞めたの?」「いや~、でも誰だって辛いことはあるでしょ」「我慢も出来たんじゃない?」のようなことを言われ傷付いたのを覚えています。
それからというもの、友達から遊びに誘われても「お金ないから…」と断るようになりました。
友達の夏季休暇に合わせて富士山に登った
何度も友人からの遊びに断っていたある日、友達が夏季休暇に遊ぼうと誘ってきてくれました。行き先は富士山。私は今まで富士山に登ったことがなかったので、少し興味はありました。
また、今回に関しては、複数の友人がせっかく夏季休暇に予定を合せて遊ぼうとしていたため、断るのは悪いなと思いました。
なので、このタイミングで私も富士山に行くことにし、登頂を果たしました。
やはり無職であることに後ろめたさはありましたが、友達からの誘いを断り続けていたこと、何度も断っていたのに根気よく誘ってくれていたこと、外出することで自分の気分転換になるのでは?と思えたこと、これらが私の気持ちを後押ししました。
この時も完全に気分が晴れることはなかったのですが、今思えば、いい思い出として記憶に残っています。
まとめ
無職の時は、自分の情けなさを痛感して友達と遊ぶ余裕なんてありません。だから無理をしてまで友達に合わせる必要はないと思っています。まずは自分を第一に大切にするべきです。
そうした中で、少しでも友達と会ってみようという気持ちが芽生えれば、勇気を振り絞って会ってみてもいいのではないかと思います。私は友人を完全にシャットアウトしなかったので、現在もこれまで通りの間柄を保てています。