新卒という名のゴールデン切符を失ってしまうと、就職活動は途端に困難になります。なぜなら、新卒と既卒では面接官に与える印象が大きく異なるからです。
どこにも就職せずに大学(または高校)を卒業してしまうと、企業の選考を受けた時に「あなたはなぜ卒業と同時に就職しなかったのですか?」「在学中は就職活動をしなかったのですか?」などと質問されます。
この時に、「在学中は公務員の試験を受けていました」や「○○を目指しており、それに向けて活動をしていました」というような明確な理由があればいいのですが、説明できることが何もないと非常に厳しいです。
しかし、ここで「正社員は無理だから、派遣社員や契約社員になってまず社会人経験を積もうかな…?」と考えるのはとても危険であると考えます。そこでこのページでは、既卒が派遣社員や契約社員として働くことのデメリット(欠点)を説明していきたいと思います。
私が考える派遣・契約社員のデメリット
派遣・契約社員から正社員になるのが難しい
私は実際に派遣社員や契約社員をしたことはありませんが、第二新卒として転職する時に、何度か「派遣・契約社員からはなかなか正社員になれない」という噂を聞いたことがありました。
理由はいくつかあるようです。
【派遣・契約社員が正社員登用されにくい理由】
- 派遣や契約社員をやっている人は人間関係に難があると思われ、正社員として採用されにくい
- 派遣や契約社員の人は必要最低限の仕事しか任されないので基本的に能力が向上しない
派遣や契約社員にはメリットもあります。定時で帰宅できるのでプライベートな時間を確保できますし、大きな責任を被る仕事を任されることが少ないので気持ち的に楽です。
ただ、そういった背景からか、偏見を持たれやすいのも事実。派遣・契約社員としてしっかり業務をこなしていたとしても、正社員に転職しようとした時にマイナスの印象を持たれ兼ねないのです。
正社員になるためのつなぎとして考えている
これが、私が一番懸念していることです。
最終的に正社員を目指しているというのに、その“つなぎ”として派遣社員や契約社員になるのは本末転倒な気がしてならないのです。
派遣や契約社員として働くのは簡単なように見えて意外と難しいと聞きます。どちらかというと即戦力を求められるので、全く社会人経験がない場合はなかなか仕事が回ってこないのです。
それでいて、いつ派遣先・契約先から切られるか戦々恐々としながら毎日を過ごすことになります。ボーナスもほぼ無し、休日が多い日はその分給料も下がり、のちのち正社員を目指す人にとってはその場しのぎにしかなっていないのではないでしょうか?
それであれば、いつでもすぐに辞められるアルバイトをしながら、正社員になるための就職活動に重きを置いて毎日を過ごしたほうが有意義であると感じます。
年齢が上がれば転職はしづらくなる
まだ20代であれば転職に対する危機感は少ないかもしれません。ただ、昔から言われているのは「年齢が上がれば転職はしづらくなる」ということです。
「派遣・契約社員をしてから正社員に!」と思っている人は、だいたい1~2年後に正社員への転職を考えていると勝手に思っていますが、そうなるとその間にあなたよりも若い求職者がどんどん増えます。
そして、企業としては費用対効果の観点から、なるべく若い人材を採用しようと考えます。
すると、いくら社会人経験があったとしても“年齢”という絶対に勝てない壁に阻まれることになるのです。
私の場合は、逆に若さを武器にして転職活動を行ったので、『20代の若者向け求人サイト』でも紹介している求人サイトを利用することで第一志望の企業から内定をもらうことが出来ました。こうした経験があるからこそ、なおさら年齢は大事だと考えています。
まとめ
それでは、ここまで書いてきたことをまとめてみます。
【既卒が派遣・契約社員として働くことのデメリット】
- 派遣・契約社員から正社員になるのが難しい
- 正社員になるためのつなぎとして考えるのは不本意
- 年齢が上がれば転職はしづらくなる
派遣社員や契約社員というのは、残業をしたくない人や、大きな責任を負いたくない人には向いていますが、最終的に正社員を目指す人には向いていないと思っています。
それならば、最初から正社員になるための転職活動を行い、正社員となって、着実にビジネススキルを身に付けていくほうが将来の自分のためになります。